大豆イソフラボンに含まれる成分「ダイゼイン」は、体内で代謝されるとエクオールという物質に変わります。
このエクオールは、女性ホルモンの一種であるエストロゲン(卵胞ホルモン)と似た働きをもつことから、年齢によるゆらぎのサポート成分として注目されています。
ただし、すべての人が体の中でエクオールを作れるわけではありません。
ここでは、その違いと理由について解説します。
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腸内細菌がカギを握る
エクオールを体内で作るには、腸内環境が大きく関わっています。
大豆イソフラボンに含まれるダイゼインは、腸内にいる「エクオール産生菌」と呼ばれる細菌によって代謝され、はじめてエクオールへと変化します。
しかし、このエクオール産生菌を持っていない人もいます。
その場合、大豆製品をいくら摂っても体内でエクオールが生成されにくく、食事からの摂取だけでは十分なサポートが得られないことがあるのです。
腸内環境の乱れや加齢、食生活の偏りなども、エクオール産生に影響するといわれています。
日本人の約半数は「作れない体質」
研究によると、日本人の約50%はエクオールを自分で作り出せないといわれています。
つまり、2人に1人は「エクオール非産生者」ということになります。
そのため、エクオールを作れない人は、サプリメントなどでエクオールそのものを補うという方法も選択肢のひとつです。
一方で、腸内環境を整えることや、大豆製品を継続的に摂ることも、体質のサポートに役立ちます。
年齢によっても差がある
興味深いことに、エクオールを作れる割合は年齢によっても異なることが分かっています。
若い世代ほどその割合が低く、20代では約2割ほどしかエクオールを産生できないといわれています。
その理由はまだ明確ではありませんが、食生活の欧米化により、肉類や乳製品中心の食事が増えたことなどが関係していると考えられています。
腸内細菌のバランスは食習慣によって大きく変わるため、若い世代ほどエクオール産生菌が少なくなっている可能性があります。
エクオールを作れない人・作れる人の特徴
現時点で、エクオールを作れる人と作れない人には、次のような傾向があるといわれています。
エクオールを作れない人の傾向
- 喫煙している
- 外食が多い
- 飲酒の機会が多い
- 便秘または下痢など、腸のリズムが乱れやすい
エクオールを作れる人の傾向
- 大豆や納豆、野菜、きのこ、海藻をよく食べている
- 適度に運動をしている
- 睡眠のリズムが整っている
これらの習慣の違いは、腸内環境の状態にも深く関係しています。
日々の腸内環境を整えることが大切
エクオールを作れる人でも、その日の腸内環境によって産生量が変わることがあります。たとえエクオール産生菌が腸内に存在していても、腸内バランスが乱れると十分に作られない場合もあります。
つまり、「作れる体質だから安心」というわけではなく、日頃から腸内環境を整えることが大切。食物繊維や発酵食品を取り入れ、バランスのよい食事を心がけましょう。
まとめ
エクオールを作れるかどうかは、腸内細菌の種類とバランスに大きく左右されます。
若い世代では作れない人が多いことからも、食生活や生活習慣の見直しがポイントです。
もし自分がエクオールを作れるか気になる場合は、エクオール検査キットを活用してみるのもおすすめ。
体質を知ることで、自分に合ったゆらぎケアの方法を見つけやすくなります。
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