プラセンタの製法をおすすめ順に解説【薬剤師監修】

美容や健康を意識する方の間で注目されているプラセンタ。一方で、「胎盤を原料にしていると聞くと不安」「本当に安全なの?」と感じる方もいるのではないでしょうか。
また、商品によっては、どのような原料をどれくらい配合しているのか分かりにくいものもあります。安心してプラセンタを選ぶためには、原料だけでなく、どのような製法で作られているのかを確認することも大切です。
製法によって、プラセンタに含まれる成分の残り方や特徴が異なる場合があります。ここでは、プラセンタの主な製法について、注目したい順に解説します。
Index
プラセンタの製法
① 分子分画法
分子分画法は、必要な成分を選んで抽出する製法です。
医薬品として使用されているプラセンタ「ラエンネック」は、分子分画法で作られたヒトプラセンタを原料とする製品です。慢性肝疾患における肝機能の改善を目的に、医療機関で使用されています。
ラエンネックは、主に次のような工程で作られています。
- 脱血、洗浄、細挫
- アセトン脱脂
- 消化反応
- デカント
- pH調整
- 含量調整
- 無菌濾過
- 充填
- 高圧蒸気滅菌
- 包装
工程だけを見ると難しく感じますが、ポイントは、上澄みの一部を取り分けた状態で加水分解を行い、後から上澄みを戻す点です。
上澄み液には、サイトカインなどを含む低分子のタンパク質が豊富に含まれていると考えられています。分子分画法は、こうした成分に配慮しながら抽出できる製法として知られています。
② 加水分解
加水分解は、プラセンタの細胞膜を分解し、成分を抽出する製法です。
医薬品として使用されているプラセンタ「メルスモン」も、ラエンネックと同じくヒトプラセンタを原料とした製品です。メルスモンは加水分解によって作られており、更年期障害や乳汁分泌不全に対する効能効果が認められています。
メルスモンは、主に次のような工程で製造されています。
- 脱血、洗浄、細挫
- 塩酸加水分解
- 塩酸蒸発
- 濾過
- pH調整
- 含量調整
- 無菌濾過
- 充填
- 高圧蒸気滅菌
- 包装
メルスモンは、ラエンネックとは異なる製法で作られています。塩酸加水分解の工程でタンパク質が分解されるため、含まれる成分はアミノ酸やペプチドが中心とされています。
加水分解は、プラセンタに含まれる成分を細かく分解して抽出する製法として知られています。
③ 凍結融解法
凍結融解法は、馬プラセンタや豚プラセンタなど、医薬品以外のプラセンタ製品で用いられることがある製法です。
低温処理したプラセンタを酵素によって分解し、成分を抽出します。大きな熱を加えないため、熱に弱い活性ペプチドや酵素などの成分に配慮できる点が特徴です。
④ 酵素分解法
酵素分解法も、医薬品以外のプラセンタ製品で用いられることがある製法です。
タンパク質分解酵素であるプロテアーゼを反応させ、アミノ酸などの栄養成分を効率よく抽出するために使われます。
一方で、活性を持つタンパク質やペプチドホルモンなども同時に分解される場合があるとされています。製品を選ぶ際は、どのような製法で作られているのかを確認しておくとよいでしょう。
医薬品プラセンタの投与を受けた方の献血について
医薬品のプラセンタ注射を受けたことがある方は、献血ができません。
これは、プラセンタに明確な危険性があるという意味ではなく、厚生労働省の指示により、安全性に配慮して定められているものです。
医薬品としてのプラセンタと、サプリメントや化粧品に使われるプラセンタでは、目的や使用方法が異なります。不安がある場合は、医師や薬剤師などの専門家に相談しましょう。
まとめ
プラセンタは、製法によって抽出される成分や特徴が異なります。分子分画法や加水分解、凍結融解法、酵素分解法など、それぞれに特徴があるため、商品を選ぶ際は原料だけでなく製法にも注目することが大切です。
また、医薬品として使用されるプラセンタと、サプリメントや化粧品に使われるプラセンタでは、目的や位置づけが異なります。
安心して取り入れるためにも、配合量や原料の由来、製造方法、品質管理体制などを確認し、自分に合ったプラセンタを選びましょう。
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