目的別に解説。あなたに1番あうプラセンタの種類【薬剤師監修】

この記事は薬剤師監修によって書かれました

岡本 妃香里

2014年に薬学部薬学科を卒業し、薬剤師の資格を取得。
大手ドラッグストアに就職し、調剤やOTC販売を経験する。 2018年に退職し、その後はライター活動を開始。
現在は医薬品や化粧品、健康食品など健康と美に関する正しい情報を発信中。
医療ライターとしてさまざまなジャンルの記事執筆を行っている。

プラセンタの種類

美容に良いとされている注目のプラセンタには、次のようにいくつか種類があります。
  • ヒトプラセンタ
  • 豚プラセンタ
  • 馬プラセンタ
  • 羊プラセンタ
  • 海洋性プラセンタ
  • 植物性プラセンタ
  • まずは、それぞれのプラセンタの特徴について見ていきましょう。

    ヒトプラセンタ

    ヒトプラセンタとは、ヒト由来の胎盤から作られた成分です。約1mmしかない受精卵が3kg近い赤ちゃんにまで育つのに胎盤が大きな役割をはたします。
    医薬品として承認されているのは、「メルスモン」と「ラエンネック」の2種類です。シミやくすみの改善、美白効果などが期待できますが、これらは医療機関でしか使用できません。ヒトプラセンタが配合されたジェルなども医薬品扱いとなります。

    豚プラセンタ

    プラセンタといえば豚プラセンタがもっともメジャーです。豚は年に2回出産し、さらに1回の出産で10匹前後も出産することから、もっとも多く使用されています。供給が安定しているため、ほかのプラセンタよりも安い傾向にあることが特徴です。

    馬プラセンタ

    豚プラセンタの次にポピュラーなのが馬プラセンタでしょう。馬プラセンタには、ほかのプラセンタと比べるとアミノ酸が豊富に含まれています。厳格に育てられたサラブレッドの胎盤から採取されたものが多いことが特徴です。

    羊プラセンタ

    羊は病気にかかりにくいので安全性が高いものの、日本ではあまり流通していません。過去にはヨーロッパや北米でエイジングケアのために使われていたことが知られています。
    狂牛病(BSE)の発生を機に厚生労働省は「BSEが発生している国の牛や羊など反芻動物の胎盤を原料としないこと」と通知を出しています。 現在、日本国内で羊由来のプラセンタも流通していますが、輸入によるものです。

    海洋性プラセンタ

    魚類は卵から生まれるため、正確にはプラセンタではありません。卵殻膜のことを海洋性プラセンタと呼んでいます。アミノ酸やコラーゲン、ヒアルロン酸などの栄養素が豊富です。

    植物性プラセンタ

    植物にも胎盤はないため、こちらも正確にはプラセンタではありません。植物がもつ胎座と呼ばれる部分を使用したものが植物性プラセンタです。アミノ酸やビタミン、ミネラルなどが含まれています。

    プラセンタの選び方

    では、どのプラセンタがどのような方に合っているのでしょうか。おすすめのプラセンタを目的別に紹介します。

    効能効果がきちんと認められている医薬品のプラセンタを使いたい方

    ヒトプラセンタ

    費用を抑えたい方

    豚プラセンタ

    アミノ酸による美肌効果を期待したい方

    馬プラセンタ

    安全性を重視したい方

    羊プラセンタ


    なお、海洋性プラセンタと植物性プラセンタは動物性プラセンタとは異なり胎盤は含まれていません。成長因子も含まれていないことから、あえて選ぶ必要はないでしょう。
    しかし、動物性プラセンタにアレルギーがある方や肌に合わない方は、海洋性プラセンタや植物性プラセンタも候補となります。