プラセンタとは

プラセンタとは?

胎児のイメージ

プラセンタとは英語でPlacentaと表記し胎盤を意味します。 プラセンタは、人体には欠かせないさまざまな物質を胎児に供給する重要な役割を担っています。 具体的にプラセンタにはどんな栄養が含まれているのでしょうか? プラセンタは「栄養成分」と「成長因子」から成り立っています。 まず「栄養成分」とは、アミノ酸、ビタミン、糖質、脂質、ミネラル、酵素など体の形成と維持するためには必要不可欠な成分です。 また「成長因子」とは「別名:グロスファクター」とも呼ばれ、新陳代謝を促す働きがあり、高いエイジングケアを生むなど数多くの嬉しい効果があります。 人間以外の哺乳類にとっても胎盤は重要な一つで、産後の疲労回復のために、自分の胎盤を食べる習性があります。 人間はもちろん食べたりはしませんが、昔から漢方薬として利用したり医療にも使われており歴史ある著名人達も使ってきました。

 

プラセンタの歴史とは?

最も古い歴史は、紀元前460年代頃に古代ギリシア時代のヒポクラテスと言われています。 また、中国では紀元前200年代、胎盤を用いた「紫河車」という漢方薬が、不老不死の薬として秦の始皇帝も愛用していたと言われています。 さらに、世界三大美女に数えられるクレオパトラ、楊貴妃やマリーアントワネットも、胎盤を飲んでいたと言われています。 日本での歴史は、江戸時代にさかのぼります。加賀三大秘薬の1つ「混元丹」という薬にプラセンタが用いられていたとされています。 現在のようなプラセンタ治療の基礎は、1930年代のロシアのフィラトフ博士がプラセンタを治療に用いたことが始まりと言われており、今では医薬品や健康食品、化粧品など幅広く使われるようになりました。 参照:日本胎盤臨床研究会資料 http://jplaa.jp/pdf/tougou.pdf

成長因子(グロスファクター)とは?

細胞の増殖や分化を促し新陳代謝を盛んにする働きがあります。また成長因子(グロスファクター)とアンチエイジング(若返り)には密接な関係があると考えられており、母親から成長因子(グロスファクター)を受け継ぎ20代前半くらいまで成長しますが、それ以降、成長因子(グロスファクター)は減少し50代では20代の半分まで減少します。

代表的なグロスファクター(成長因子)

HGF 肝細胞増殖因子
肝細胞の増殖促進
NGF 神経細胞増殖因子
神経細胞の成長促進
EGF 上皮細胞増殖因子
皮膚、肺、角膜の表皮細胞の増殖促進
FGF 線維芽細胞増殖因子
線維芽細胞(コラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチンといった真皮の成分を作る細胞)の増殖促進
IGF インスリン様成長因子
筋肉や骨の成長促進
 

プラセンタに含まれる代表的な栄養素

アミノ酸
体を構成するたんぱく質の元になる成分です。アミノ酸の種類には、必須アミノ酸と非必須アミノ酸があります。
活性ペプチド
たんぱく質の分解過程で生成されるアミノ酸物質です。アミノ酸がいくつか結合した物質がペプチドとなり、吸収力が優れています。
たんぱく質
体を作るうえで重要な栄養素です。体内で酵素の力でアミノ酸に分解され、体の必要な箇所に再結合されます。
脂質
脂質は体を作る細胞膜の構成成分で、重要な栄養素です。ある種のビタミンやホルモンも脂質が生成します。
脂肪酸
脂質の大部分を占めるのが脂肪酸です。一般に人体のエネルギー源となり、細胞や血管など私たちの体を支える栄養素です。
糖質
三大栄養素の中でもっともエネルギーとして利用しやすく、無酸素的にでもエネルギーを作り出せる即効性のある栄養素です。酸素と結合するとより多くのエネルギーを生み出します。
ムコ多糖体
細胞と細胞の間に詰まっているスポンジのような物質です。ムコ多糖体には、必要な水分が蓄えられていますが20代半ば位から減りはじめます。
ビタミン
ビタミンは炭水化物やたんぱく質などの働きをスムーズにする潤滑油の役目を持っています。ビタミン不足になると欠乏症上が起こります。代表的な欠乏症としては、脚気や夜盲症などです。
ミネラル
体液量や酸・アルカリ度の調整、筋肉や神経のはたらきの調節にも欠かせません。ミネラルの必要量はごく微量ですが、生命維持には不可欠の栄養素です。
核酸(かくさん)
塩基と糖、リン酸からなるヌクレオチドがリン酸エステル結合で連なった生体高分子です。DNAとRNAという遺伝子から構成されており、体作りに必要な成分です。
酵素
主に腸内で食べ物を消化・分解してくれる物質です。食べたものを消化吸収するばかりでなく、息をしたり、筋肉を動かしたりと、一切の生命活動に関与しています。
 

プラセンタの抽出方法にはどんな種類があるの?

凍結融解法:プラセンタの原料である胎盤を急速凍結し、解凍するという工程を繰り返してエキスを抽出します。 比較的低コストでできる方法ですが、この過程で細胞膜が壊れてしまい、有効成分が失われることがあるという懸念があります。 酵素分解法:体内に数多く存在する酵素を活用することによってエキスを抽出します。 コストがかかりますが、凍結融解法のような温度変化を加える必要がないので、有効成分が多く取り出せる方法でもあります。 加水分解法:胎盤を特殊な酸に浸け、そこからの反応によってエキスを抽出します。 加水分解法で使用する酸の中には比較的強い酸を使用する場合もあり、胎盤の中にある成分を分解、破壊してしまう危険性があります。 ラエンネック製法:日本生物製剤社が長年積み重ねた臨床試験を元に作り出した、医療用プラセンタのための製法です。 酵素の種類、量、温度、Ph、反応時間といったいくつもの条件を厳密に定め、胎盤からプラセンタエキスを抽出します。 デリケートな成長因子(グロスファクター)を壊さずに取り出すことが可能です。 プラセンタサプリメントのイメージ

プラセンタサプリの選び方は?

プラセンタの由来を確認しましょう。

日本で販売されているプラセンタは、豚由来、馬由来、羊由来、植物由来、魚由来があります。 豚由来のプラセンタが国内では一番流通しています。豚は1年に2~3回の分娩が可能なため生産性が良く価格が安いのが特徴です。 馬は、飼育環境がしっかりしている事や体温が高く寄生虫等が住みつきにくく食肉としても食べられるなど安全性が高いのが特徴です。 馬の分娩は年に1回と希少価値も高いです。 また、サラブレッドなどは、飼育環境や血統がしっかりしているのでとても安心です。 羊由来は国内では販売数が少ない。 理由は、狂牛病の関係から、厚生労働省より「牛や羊などの反芻動物の胎盤をプラセンタの原料に使用してはいけない」という通達が出ていいるため、羊のプラセンタの国内製造が禁止されているからです。 海外からの輸入品の購入はあくまでも自己責任になります。 植物由来や魚由来は、基本的には胎盤ではないので成長因子(グロスファクター)が含まれません。 最後に、ヒト由来プラセンタは、医薬品以外での使用は認められていません。 プラセンタ注射によって、変異型クロイツフェルトヤコブ病(ヒト型の狂牛病)に感染するリスクがゼロとは言えないことから、注射を受けると輸血が出来なくなりまた、使用する際には同意書へのサインが必要です。 サプリメントは、そのような問題はありません。 参照元:厚生労働省HP https://www.mhlw.go.jp/topics/2001/0111/tp1101-2.html 参照元:一般財団法人 日本胎盤臨床医学会 http://jplaa.jp/faq.html 草原を歩く馬のイメージ

産地の確認もしましょう。

豚由来、馬由来のプラセンタには、国産、海外産があります。 国産は、安全面などから信頼度が高く価格も高くなります。 豚にはその他、SPF豚など指定された病原体を持たない豚など安全面の高い豚もあります。 SPFとは Specific(特定の) Pathogen(病原体) Free(無い)の略で、あらかじめ指定された病原体を持っていないという意味です。 参照元:日本SPF豚協会 http://www.j-spf.com/about

含有量を確認しましょう。

配合量をエキス換算での表記は比較できません。 エキスの場合は、プラセンタが少しでも入っていれば水でどれだけ薄められていてもプラセンタエキスと言えるので正確な量ではありません。 あくまでも原末量(純末量)で比較するのが正しい比較となります。 1日の摂取量目安は、公益財団法人 日本健康・栄養食協会の報告では100㎎以上となっています。 参照元:公益財団法人 日本健康・栄養食品協会 http://www.jhnfa.org/topic160-1.pdf

飲むタイミングは?

サプリメントは、医薬品ではないので飲むタイミングにきまりはありません。 ただお肌のことを考えると夜10時~2時のお肌のゴールデンタイムに飲むことをお勧めいたします。 前の日に飲み忘れた場合は、吸収率の高い朝の起床後でも大丈夫です。 また、個人差がありますが就寝前にプラセンタを飲むと目が冴えて眠れないという方もいらっしゃいます。その場合は、起床後に飲むことをお勧めいたします。

飲み方は?

サプリメントを飲む場合は、コップ1杯の水またはぬるま湯と一緒に飲むのをお勧めいたします。

どのぐらいの期間飲めばいいの?

医薬品ではありませんので飲んですぐ何かが変わるというものではありません。 やはり最低でも3ヶ月間は継続してほしいです。 また長く飲んでいるうちに効果があまり感じられなくなる場合もありますが飲むのをやめてしばらくして体調が良かったことをあらためて感じたという話をよく聞きます。 何事も継続することが大切です。
 
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