ゲニステインとエクオールの違い【薬剤師監修】

ゲニステインとエクオールは、いずれも女性ホルモンに似たはたらきを持つ成分とされていますが、その特徴や体内での生成の仕組みには違いがあります。
本記事では薬剤師の監修のもと、更年期のサポート成分として注目されるゲニステインとエクオールの違いをわかりやすく解説します。

大豆イソフラボンの種類

イソフラボンには「アグリコン型」と「グリコシド型」の2種類があります。

アグリコン型は糖が結合していないため分子量が小さく、吸収されやすいのが特徴です。
一方でグリコシド型は糖が結合している分、分子量が大きく、吸収効率は高くありません。

そのため、イソフラボンが体内でスムーズに吸収されるには、腸内細菌によって糖が分解され、グリコシド型からアグリコン型へ変換される必要があります。

ゲニステインの特徴とエストロゲン様作用

ゲニステインは、アグリコン型イソフラボンのひとつです。アグリコン型イソフラボンには、ゲニステイン・ダイゼイン・グリシテインの3種類があります。

• ゲニステイン：エストロゲン様作用が比較的強いとされる
• ダイゼイン：エストロゲン様作用はやや弱い
• グリシテイン：エストロゲン様作用はほとんど認められない

この中でもゲニステインは、腸内で特別な代謝を受けることなく働きを示すのが特徴です。
そのため、更年期のサポート成分として特に注目されています。

エクオールの特徴

エクオールは、大豆イソフラボンの一種であるダイゼインが腸内細菌によって代謝されることで生成される成分です。
エストロゲンの濃度に応じて似たはたらきをサポートし、不足しているときには補助的な役割を果たすと考えられています。

エクオールを作れる人は約半数

日本人の約50％は腸内でエクオールを生成できないといわれています。
そのため、エクオールを作れない人にとっては、ゲニステインが代替成分として注目されることもあります。

サプリメントを活用する際のポイント

更年期のゆらぎやホルモンバランスをサポートする目的で、ゲニステインやエクオールを配合したサプリメントを取り入れる場合には、自分の腸内環境や体調に合わせて考えることが大切です。