エクオールの増やし方【薬剤師監修】

体内のエクオール量を保つためには、日ごろから大豆食品を継続的に摂ることが大切です。
エクオールは、大豆イソフラボンに含まれるダイゼインが腸内細菌によって代謝されることで作られます。
そのため、エクオールを作り出すには、大豆イソフラボンを含む食品を食べることが欠かせません。

ただし、大豆イソフラボンは長時間体内にとどまることができません。
個人差はありますが、摂取後およそ24時間でほとんどが体の外に排出されるといわれています。
一度にたくさん摂っても効果が長く続くわけではないため、エクオールを増やすには、毎日の食生活の中でこまめに大豆食品を取り入れることがポイントです。

腸内細菌の働きを整えることも大切

エクオールは、腸内細菌のはたらきによって作られます。
そのため、腸内環境を整えることもエクオールを増やすための大切なステップです。

エクオールを産生する菌として知られているのが、乳酸菌の一種であるラクトコッカス20-92です。
この菌は「エクオール産生菌」とも呼ばれ、大豆食品と一緒に摂ることで、体内で作られるエクオールの量を増やす助けになります。

腸内環境を整えるためには、善玉菌を増やすことが重要です。
腸内には善玉菌・悪玉菌・日和見菌の3種類があり、善玉菌を優位に保つことでコンディションを良好に保つことができます。

善玉菌を増やすためには、プロバイオティクスとプレバイオティクスを意識的に摂るとよいでしょう。
プロバイオティクスは善玉菌そのものを指し、ヨーグルトや乳酸菌飲料などに含まれます。
プレバイオティクスは善玉菌を増やす栄養源となるもので、オリゴ糖や食物繊維などが代表的です。

大豆食品を毎日続ける習慣を

エクオールを作れる人と作れない人では、日ごろの食生活にも違いがあるといわれています。
大豆食品をよく食べる人のほうが、エクオールを作り出す量が多い傾向があり、摂取しない人と比べて約2倍の差が見られたという報告もあります。

このことから、エクオールの量を保つためには、大豆食品を毎日少しずつ取り入れる習慣が大切です。
豆腐、納豆、味噌、豆乳など、身近な食品を上手に組み合わせながら続けていきましょう。

まとめ

エクオールを増やすためには、大豆食品を毎日続けて摂ることが大切です。
一度に多く摂っても長く体にとどまらないため、少しずつ継続することがポイント。

あわせて、腸内環境を整えることも忘れないようにしましょう。
乳酸菌や食物繊維、オリゴ糖を含む食品を意識的に取り入れることで、エクオールを作り出す環境を保ちやすくなります。

日々の食事の中で無理なく続けながら、自分の体に合ったリズムで取り入れていくことが、エクオールを増やす第一歩です。