肌老化の原因と関係が深い「糖化」とは?予防と対策

2024.06.13
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年齢を重ねると、肌のハリやツヤが失われたように感じることがあります。

肌の透明感がなくなり、シワやたるみが目立つ「肌老化」は、原因を知り、適切な対策を取ることが大切です。

今回は、肌老化の主な原因とその対策方法、特に近年注目されている「糖化」について詳しく解説します。

若々しい肌を保つためのヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。

肌老化の大きな原因3つ

肌のハリやツヤが失われたり、シミや小ジワが目立つようになったり、年齢とともに「肌老化」のサインが気になってくるものですよね。

肌老化の原因はさまざまですが、なかでも「糖化」は深く関係しており、早めの対策が重要です。

ここでは、代表的な肌老化の原因とともに、「糖化」による影響についても解説していきます。

原因1:肌の糖化

糖化(とうか)」とは、体内で不要な糖とタンパク質が結びつき、変性したタンパク質「AGEs糖化最終生成物)」という老化物質を生み出す作用を指します。

肌や体にとって「コゲ」のような存在ともいわれ、老化の大きな原因のひとつです。

糖化の原因は?

主な原因は、食事などで過剰に摂取された糖とタンパク質が結合し、AGEsを発生させてしまうことにあります。

また、AGEsを多く含む食材を頻繁に摂ったり、AGEsが増えやすい調理方法(揚げ物や焼き物など)を続けることも糖化のリスクを高めます。

糖化が肌に与える影響

糖化によって肌は弾力や透明感を失っていきます。特に、ハリや弾力を支えるコラーゲン糖化すると、硬化・変性してしまい、肌がたるんだり、黄色〜茶褐色に変色したりします。

この変化が、くすみやたるみなどの老化サインにつながるのです。

糖化はなぜ起こる?

糖化は一時的な現象ではなく、日々の生活習慣の積み重ねによって少しずつ進行します。

どの年代の方にも起こりうる現象ですが、代謝機能が落ち始める40代以降は特に糖化が進みやすくなるため、意識して対策をとることが重要です。

原因2:紫外線や摩擦などの外部刺激

外部からのダメージも、肌老化の大きな要因のひとつです。中でも注意したいのが、紫外線による「光老化」です。

紫外線には「UV-A」「UV-B」「UV-C」の3種類がありますが、特にUV-Aは肌の深部にまで届き、ハリや弾力を保つコラーゲンやエラスチンを変性させる恐れがあります。

その結果、シワやたるみといった肌老化のサインが現れやすくなります。

さらに、紫外線の刺激によって肌のターンオーバーが乱れ、角質が過剰に溜まることでごわつきを感じる原因にもなります。

UV-Aは日々の蓄積により、長い年月をかけてダメージが肌に現れるため、年齢を重ねるごとに影響が大きくなっていくのが特徴です。

肌の摩擦にも注意

紫外線以外にも、スキンケア時などに肌を強くこする摩擦も老化の原因となります。

摩擦は肌の表面に小さなダメージを与え、バリア機能を低下させてしまいます。その結果、シミやシワといった肌トラブルを引き起こしやすくなります。

原因3:間違ったスキンケア・肌に合わない化粧品の使用

誤ったスキンケアも、肌老化を進める大きな要因のひとつです。

特にスキンケアアイテムの使用量には注意が必要です。量が少なすぎると十分な効果が得られないだけでなく、摩擦が増えて肌への刺激になってしまうことも。

化粧水や美容液などは、アイテムごとに推奨されている使用量を守るようにしましょう。

また、肌になじませる際にパッティングを強く行ったり、こすってしまったりすることもNG。

これらの摩擦行為は、知らないうちに肌にダメージを与え、バリア機能を低下させる原因になります。

さらに、肌に合わない化粧品を使い続けることも肌老化を早める可能性があります。違和感や肌トラブルを感じたら、すぐに使用を中止し、成分の見直しやアイテムの変更を検討しましょう。

なお、肌老化の原因はこの3つに限らず、活性酸素による「肌の酸化」、加齢によるターンオーバーの乱れ、女性ホルモンの減少など、さまざまな要素が複雑に絡んでいます。

肌老化を防ぐ方法! 特に注意したい「糖化対策」は?

肌老化を防ぐには、日常生活の中で老化を進めないための食生活やスキンケアを意識することが大切です。

ここでは、肌老化を予防するための具体的な方法、とくに「糖化対策」に焦点を当ててご紹介します。

老化と糖化につながらない食生活

肌老化の原因となる「糖化」は、主に食事からの影響によって進行します。

そのため、食生活を見直すだけでも糖化の抑制が可能です。

また、老化を防ぐ効果が期待される栄養素を積極的に取り入れることも重要なポイント。

ここからは、糖化を防ぐための食習慣について具体的に見ていきましょう。

ベジタブルファースト

体内の糖化を抑えるためには、血糖値の急上昇を避けることが重要です。

そのために効果的なのが「ベジタブルファースト」。つまり、食事の際にはまず野菜から食べ始めるようにしましょう。

野菜に含まれる食物繊維は、後から食べるご飯やパンなどに含まれる糖の吸収をゆるやかにし、血糖値の急上昇を防いでくれます。

血糖値を下げるには、食事やおやつの量を減らす方法もありますが、無理な制限はストレスのもとになる可能性も。

食べる順番を意識するだけでも、糖化対策として十分な効果が期待できます。

GI値の低い食品を選ぶ

GI値とは、同じ量の炭水化物を摂取した際に、食後の血糖値がどれだけ上昇するかを示す指標です。

GI値が低い食品を選ぶことで、血糖値の上昇をゆるやかにし、糖化の進行を防ぐことができます。

例えば、白ごはんや食パンはGI値が高く、食べすぎには注意が必要です。野菜でも、にんじんやじゃがいもはGI値が高い部類に入ります。

反対に、GI値が低い食品としておすすめなのは、玄米、五穀米、大豆製品、そば、さつまいも、きのこ類など。

また、ヨーグルトやバナナ、りんごといった食品も比較的GI値が低く、おやつにも適しています。

AGEsの含有量が少ない食材を選ぶ

糖化につながるAGEs(終末糖化産物)は、一般的に肉類に最も多く含まれており、続いて魚類、野菜、果実の順となっています。

また、調理方法によってもAGEsの含有量は変化します。

「生 → 蒸す → 煮る(ゆでる) → 焼く(炒める) → 揚げる」の順にAGEsが増えるとされています。

とはいえ、肉類や揚げ物すべてが糖化に直結するわけではありません。
健康な体を維持するためには、適度な糖類の摂取も必要です。

食べすぎに注意しつつ、バランスの良い食生活を意識しましょう。

抗酸化に役立つ栄養素を摂る

糖化対策としては、抗酸化作用のある栄養素を積極的に摂取することもおすすめです。

たとえば:

  • ビタミンC:野菜、果実、さつまいも、じゃがいも
  • カテキン:日本茶に含有
  • ビタミンB群:肉類、魚類、きのこ類、豆製品(納豆、黒豆、大豆など)

これらの栄養素を日々の食事に取り入れることで、体の糖化・酸化をダブルで予防することができます。

しっかり紫外線対策を行う

紫外線による光老化は、肌老化の大きな原因のひとつです。

乾燥・シワ・シミ・たるみ・ハリ不足など、さまざまな肌トラブルの引き金になります。

これを防ぐには、日焼け止め・日傘・帽子・衣類などを活用して、日常的に紫外線対策を行うことが重要です。

「日差しが強い日だけ」と思われがちですが、曇りの日や雨の日、屋内でも紫外線は降り注ぎます。

特にUV-Aは窓ガラスを通過して肌に届くため、天候や場所に関わらず365日対策が必要です。

まとめ

肌老化にはさまざまな原因がありますが、なかでも「糖化」は大きなリスク要因のひとつ。

普段の食生活を見直し、紫外線対策や摩擦を避けたスキンケアなど、日常的にできる予防策を取り入れていきましょう。

年齢に負けない理想の肌を目指して、今日から一つずつ取り組んでみてくださいね。

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