エクオールは、大豆由来の成分で、一般的には安全性が高いといわれています。
大豆イソフラボンに含まれるダイゼインが腸内で代謝されることで生まれ、女性の健やかさを支える成分として注目されています。
ただし、どのような人でも安心して摂取できるわけではありません。体質や持病によっては注意が必要な場合もあります。
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大豆アレルギーのある人は注意が必要
エクオールを主成分とするサプリメントには、原料として大豆が使用されています。
そのため、大豆アレルギーをもっている方は摂取を避けるようにしましょう。
大豆アレルギーの方がエクオールを摂取すると、かゆみ、発疹、のどの違和感、吐き気などのアレルギー症状があらわれる可能性があります。
アレルギーをお持ちの方は、成分表示を必ず確認し、気になる場合は医師や薬剤師に相談することが大切です。
乳がんへの影響について
乳がんの方は、エクオールを摂取しても大丈夫なのか気になる方も多いかもしれません。
乳がんはエストロゲン(卵胞ホルモン)が関係するケースがあるとされており、エクオールがエストロゲンと似た構造をもつことから、摂取をためらう方もいます。
ただし、現在の研究では、エクオールのエストロゲン様作用はごく弱いことが示されています。
エストロゲンの活性を1とすると、エクオールの活性は0.001~0.01程度とされており、およそ1000分の1から100分の1と、非常に弱い働きしか持たないことがわかっています。
アメリカで行われた動物実験(げっ歯類を用いた研究)では、エクオールが乳腺腫瘍の増殖を刺激しなかったという報告もあります。
また、大豆の摂取量が少ない人でエクオールの摂取量が増えた場合でも、乳がんとの明確な関連は確認されていません。
一部の研究では、エクオールの摂取量が多い人ほどがんのリスクが低い可能性を示唆する報告もありますが、現時点では明確な結論には至っていません。
これらの結果を踏まえると、現状ではエクオールの摂取が乳がんに悪影響を与えるという報告はなく、摂取について特別な制限を設ける必要はないと考えられています。
ただし、治療中やホルモン療法を受けている方は、念のため主治医に相談してから利用するようにしましょう。
妊娠中や授乳中の方は注意が必要
妊娠中や授乳中の方は、エクオールの摂取に注意が必要です。
現在のところ、この時期にエクオールを摂取した場合の安全性については、十分な研究データが得られていません。
エクオールそのものの研究は限られていますが、大豆に含まれるイソフラボンが胎盤を通過することが報告されています。
そのため、エクオールについても慎重な対応が望ましいと考えられています。
まとめ
エクオールは大豆由来の成分で、一般的には安全性が高いといわれています。
ただし、すべての人に適しているわけではありません。
特に次のような方は、摂取を控えるか、事前に医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
- 大豆アレルギーのある方
- 妊娠中・授乳中の方
エクオールは健康維持をサポートする成分として注目されていますが、体質や状況に合わせて上手に取り入れることが大切です。
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