紫外線を浴びると日焼けして肌が黒くなり、シミや色素沈着として残ることもありますが、肌への影響はそれだけではありません。弾力を失ってたるみやシワを作ったり、乾燥して皮脂分泌が過剰になり毛穴を開かせるなどの肌トラブルの原因にもなります。
今回は紫外線が肌に及ぼす原因と影響、光老化について解説します。
目次
紫外線が肌に悪い理由
紫外線を無防備な状態で浴びるのは肌に悪いことと知っていても、具体的にどのような影響があるのかわからない方も多いでしょう。紫外線が肌に与える影響について知れば、紫外線対策が万全にでき、日焼けを防止できます。紫外線とは太陽光の一部で、Ultra Violetの頭文字を取って「UV」と表現されています。地球に届く紫外線はUV-A波とUV-B波の2種類です。それぞれのUVの肌への影響を見ていきましょう。
・UV-A波
UV-A波は波長が長く、コラーゲンやエラスチンを生成する皮膚の真皮層まで届きます。
真皮層のコラーゲンなどを損傷して断裂させ、皮膚の弾力を失います。波長が長いため肌の奥からじわじわと影響をもたらし、時間をかけてシワやたるみを作っていくのがA波です。
・UV-B波
UV-B波は波長が短く皮膚の表面の細胞を傷付けます。
日焼けの原因となる炎症や水ぶくれを起こし、肌を黒くするのがB波です。肌のターンオーバーを乱して肌がごわついて硬くなったり、乾燥する原因にもなります。どちらの紫外線も肌には悪影響で、短期間で皮膚の炎症や日焼けなどの症状、長期間で光老化による肌の老化を加速させ、皮膚がん、目の疾患を及ぼす場合があります。
加齢を加速させる光老化とは？
いつもと同じスキンケアを継続しても肌は加齢により徐々に老化し、シミやシワ、たるみなどは年齢を重ねるごとに増えてしまいます。しかし肌が老化する原因は、加齢による影響が約2割で、8割は外的刺激が原因とされているのです。外的刺激とは摩擦や過度のお手入れなどの物理的なものや、ストレスなどがあります。
なかでも紫外線による光老化が大きな影響を及ぼすため、肌老化を少しでも遅らせるために紫外線対策は重要になります。
日焼け止めを塗って日焼け防止をしても、メラニン色素が蓄積しているとホルモンの影響やストレスなどでシミやくすみとなって現れます。年齢を重ねるほど光老化の影響を感じるので、すでに蓄積しているメラニンに対してもケアが必要です。
紫外線による肌への影響
紫外線を浴びると体内でビタミンDを生成するといったよい一面もありますが、長時間浴びたり、日焼け防止の対策をしないとさまざまな肌トラブルの原因となります。紫外線による肌への影響について見ていきましょう。
・肌を黒くする
UV-A波の影響でメラノサイトが刺激され、メラニンが大量に生成されて肌が黒くなります。肌が黒くなるまでの過程は、紫外線を浴びて肌が赤く炎症を起こすのが8～24時間でピークとなり、肌が黒くなり始めるのは72時間とされています。そのため、72時間以内に肌を黒くしないためのケアをすれば、日焼けは防げるのです。・シミや色素沈着を作る
日焼けをして肌が黒くなり、そのままケアをしないとシミや色素沈着となって残る場合があります。光老化による結果なので、シミや色素沈着として現れてから、慌ててケアをする方も多いでしょう。皮膚の深い層にできてしまったシミは、セルフケアだけで改善するのは難しくなります。・乾燥させる
日焼けすると肌内部に熱がこもって水分を蒸発させ、乾燥しやすくなります。バリア機能も低下して水分保持ができなくなるため、日焼けをすると肌が乾燥して硬くなってしまうのです。夏になるとさっぱりしたタイプの化粧品に切り替えたり、乳液やクリームを塗らない方も多く、保湿不足による乾燥の原因になります。・毛穴を開かせる
紫外線は皮脂を酸化させる働きがあり、過酸化脂質に変化した皮脂はターンオーバーのサイクルを乱す原因になります。さらに毛穴詰まりを起こすため、毛穴が開きたるむ原因にもなるのです。・たるみを作る
UV-A波は肌の奥深くまで届き、コラーゲンを損傷させて断裂し、弾力を失ってたるみを作ります。たるみは放置しておくと重力でさらにたるんでしまい、深いシワを作ってしまうため、早めのケアが必要です。まとめ
夏のスキンケアの方法次第で、美肌をキープできる人と光老化で肌老化を加速させてしまう人の差が出てしまいます。「すでにできているシミを薄くしたい」「肌老化を遅らせたい」という方には、エステサロンのフェイシャルがおすすめです。エステサロンでは蓄積しているメラニン色素にアプローチして早く排出させ、シミを目立たなくさせます。またエステの醍醐味であるマッサージも受けられるので、リラックスしながらケアが受けられるのも魅力です。
紫外線による肌への影響を理解し、適切なケアをして肌を守っていきましょう。